「剣が君」縁・実彰ルート感想

2022-05-05剣が君

後編(個別ルート)のエンディングは荒魂(あらみたま)、和魂(にぎみたま)、奇魂(くしみたま)、幸魂(さきみたま)の4つが用意されているのですが、荒魂と奇魂は剣ルート、和魂と幸魂は君ルートと大別されています。

実際の？四魂は、4つの魂がバランスよく成り立っているのが健全な精神と言え(パワーバランスは本来4つとも拮抗している)、荒魂と和魂は対の関係であり、更に和魂側の魂に奇魂と幸魂があるようです。

ですが剣が君にいたっては、奇魂は荒魂寄りの解釈っぽいです。なんとなくの意味は漢字から察せられますが奇魂の意味だけ謎だったので調べてみると、霊感的な不思議な力というような意味合いがあるみたいです。

ちなみに後日談未プレイの感想です。(全ルート制覇してからやる)

縁ルート感想

縁ルートを通してなんとなく剣が君の"感じ"が掴めてきたような気がします。「二兎を追う者は一兎をも得ず」スタイルなんだなってことを理解しました。大団円もいいけど、こういうの嫌いじゃないです。

萌えはなかったけど、笑いはありましたw 香夜ちゃん(主人公)も最初は没個性というか、悪くもないけど良くもない印象に残らない主人公って前編では思ってましたが、縁ルートに入ってからは結構はっきり物を言うし、螢が煮え切らない主人公を「めんどくせぇ」と言ってスカッとさせてくれるのでバランスが取れてます👌

縁自身に関しては「普段は飄々としているように見えて、実は重い使命と過去を背負っている」っていう盛り上がりそうな設定を持っているお方なのですが、なぜだか物足りないまま終わってしまったなー。

…あ！ワンちゃん🐶のスチルめちゃかわでした。無駄に画面をクリックしてしまったwww

奇魂(剣)

何も考えずに直感で進めた結果、一番最初に入ったエンディングは奇魂でした。結末が切ないんだけど、何気に一番好きかもしんない。後日談かFDで記憶を取り戻す物語が描かれているのではないかと予想してみる。

だけど、記憶を取り戻さないまま、香夜ちゃんと新たな関係を築くパターンもいいなって思ってみたり。

幸魂(君)

百姓エンド。君ルートの共通部分で、ひたすら主人公をストーカーのように追いかけるのが面白かったですw またお百姓さんについて「命をつなぐ、彼らに生かされてる」としみじみ語るシーンは山田洋次監督に思いを馳せてしまいました。私も、命に係わる仕事をしている人は最後に強いと思ってる。

その後お役目を果たしてボロボロになった縁が主人公を求めるシーンは、描き方によっては君ルート共通との落差に胸を締め付けられる名シーンになっていた気もするんだけど、うーん、、、

和魂(君)

岡っ引きエンド。たぶん、ベストエンド。身分を偽っていた時に名乗っていた職業に本当になっちゃった縁が、螢の家に押し掛けて迷惑がられてるのがめちゃくちゃ面白かった。螢ルートが楽しみだなあ！

荒魂(剣)

お役目をきちんと果たしているから、剣が君には完全なるバッドはないんだなって思った。実は荒魂の後日談が一番気になってる。乙女ゲーで、攻略キャラがいなくなった後をどう描くのか、、、

長七郎との物語が描かれていたらいいなあ。可愛いんだよなぁ長七郎。幼いから仕方ないけど「わしは巻き込まれただけなんじゃ」とか言い出した時はちょっとどうなの？って思ったけど。

全体的に縁ルートは薄味な感じがしたから、初回で正解だったかな？

黒羽実彰ルート感想

面白かったー！！！ちゃんと乙女ゲームしてた(笑) 気持ちがしっかりと通じ合ってから色々なことが起こるからかな？ こうなってくると香夜ちゃん(主人公)が俄然良く見えてくるっていうか、純だけど鈍感ではないし。

薙刀の道場に通ってることを知った時に「これは戦う主人公来るのか…⁉」って思ってて縁ルートでは全然そんなことなかったんですがw実彰ルートでは頑張ってました。しかも身の丈にあった丁度いい塩梅でね。

正直縁ルートみたいな感じが続いたら、超人気作のはずなのに挫折しちゃうかもって心配してたんだけど、杞憂だった！！！いやー、誰から始めるかって大事かもしんないわ。

実彰ルートは香夜ちゃんとお松ちゃんの友情も描かれているのですが、これがとっても良くってねぇ～！！！不覚にもうるっとしちゃいました。こういったエピソードがより実彰ルートを味わい深いものにしていたと思います。お松ちゃんと田一の恋のメロディも聴かせてくれて良くってよ☆🤤 FDに入ってるのかな？

実彰が主人公を「さん付け」で呼ぶところとか、所々敬語交じりになるところとかとってもすこでした！

和魂(君)

何も考えずに直感で進めた結果、実彰ルートで一番最初に入ったエンディングは和魂でした。

あれよあれよと婿養子に入って香夜父の店を引き継いでいたのはΣ(ﾟДﾟ)ってなりましたがwそういやちょいちょい料理が得意エピソード挟んでたなーこれへの伏線だったのかなーと思ったり思わなかったり🤤

それよりも気になったのは、香夜父の再婚エピソードです。再婚の話をされた時に、最初主人公は複雑な心情になるんですが、その時既に実彰に明確な恋愛感情を抱いた後だったのですね。

自分は恋愛しといて父親のことはあれこれ言うんか…と思ったんですが、その後の葛藤や受け入れる姿勢を見てその気持ちはなくなったのです、が！(でもそれなら実彰に恋愛感情を抱く前に再婚話を差し込んで、恋愛感情を抱いた後に自分も恋を知って受け入れるってしたほうが拒否反応出なかったのになーとは思った)

父の結婚を受け入れる心情はちらっと描かれているのですが、父とそういった会話をするシーンがないんですよ！実彰が婿養子に入ったと思ったら、いつの間にか父は再婚相手と二号店出してるしw

こういう乙女ゲーってなぜか主人公が天涯孤独だったりするじゃないですか。もしくは会えない環境だったり、一切出てこなかったりとか。そういった中、父が健在でしっかり立ち絵もあって、ちゃんと絡んでくる話いいなって思ったんですよ。しかもこういう話がきちんとできそうな流れの話が和魂しかないんですね。

せっかく父親が娘に対して再婚話を持ち掛けるエピソードを入れたのだから、そこらへんもきちんと描いて欲しかったですね。このエピソードは主人公の成長に関わる話でもあるので。

ただ、縁ルートで消化不良だった法眼様と七重のその後のエピソードが描かれていたのは良かったです。もしかしたらすべてのルートをプレイすることで「足りないな」と思っている部分が補完されていくのかも。

三人(法眼・七重・長七郎)のその後のエピソードも読みたい…FDにあるのかな？ 自分がお慕いしている殿方を巡って、主人公と七重がバチバチっとなるのもおかしかったですw 恋は盲目ねw

幸魂(君)

シナリオで整合性に欠ける部分もあったんですが、和魂エンドに引き続き立ち絵衣装の豊富さに感動。このシーン、ゲームによっては用意されてないよなぁと思わせるものも多くて、お金かかってるわ～。

シナリオの整合性についてはたぶん、ライターさんが複数人いるんですよね？そのせいなのかな？複雑な枝分かれゲームじゃないし、これはfor V版だから修正があってもいいと思うんだけど…

例えば実彰が江戸を発つ理由を「鼓さんが江戸を守ってくれてるんだから留まる必要はない」って言ってたと思ったら、「幕府の勧誘に乗りたくない(殺生をしたくない)から」とその後すぐに語られていたりだとか。

江戸を守る＝幕府の勧誘に乗る、ということなんだが？矛盾してないか？となった。そもそも、実彰の生き方的に「鼓さんが江戸を守ってくれてるんだから留まる必要はない」っていうのは違和感がある。

もちろん、「誰も江戸を守る人がいなかったから仕方なかったけど(本当は嫌)、今はその必要がなくなった」という両方の意味にも取れるけど、今までの話の流れをこじつけないと、そう捉えられない書き方になってるんですよねー。幸魂エンドはそこにモヤモヤしてるうちに終わってしまった感じです。後日談に期待。

奇魂(剣)

縁ルートをやって、荒魂が死にネタだと思い込んでいたけど、本当に完全な思い込みだった。不意打ちを食らいましたw でも厳密には死んでいないと思ってる。肉体も一緒に消失したわけだから、常世を彷徨っているだけっていうワンチャンない？香夜ちゃんが実彰を求めて常世へ乗り込む話とか荒唐無稽過ぎるかな？

このエピソードすごく好きです。実彰の判断も、主人公の判断も、マレビトを倒した後の法眼様たちと主人公の関係も。そして、実彰を想い続ける主人公がまた切なくてね、、、描写がまた物悲しいんです。

基本的に私、ハッピーエンドが好きで、ハッピーエンドがあるから、バッドも耐えられるし、輝いて見えると思ってるんだけど、剣が君に関しては奇魂に惹かれてる、、、まだ2人目だから何とも言えないけど！

荒魂(剣)

幕府の犬エンド。生きてるより、死んでしまったほうがマシと思ってしまうことってあるよね。生きることって苦行だわ。だから荒魂エンドに選ばれた？のかなあ。

決めたことだから、と使命を全うしようとする姿が自傷行為にしか見えなくて、、、香夜ちゃんがいなかったら命を絶ってしまうんじゃないか、強いのに儚い実彰さまです。(でも似合ってる、、、←鬼畜w)

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